
うちの子、数学の途中式を全然書かないんです。
これじゃ見直しする時、どこで間違ったか分からないんじゃないでしょうか…?

途中式を書かせることにこだわりすぎていませんか?
今回は、学習塾の教室長を21年間務めさせてもらっている、トレッペ教室長うつみが、途中式を書かない生徒さんにどのように向き合っているかをお話しします!
「うちの子、ぜんぜん途中式書かないんです……」
みなさんは、こんなお悩みをお持ちではありませんか?
先ずは、この子にとって「途中式を書くことは必要なのか」を考えよう!
最初に――「この子に途中式を書くことは必要なのか?」を考えます。
途中式を書かなくても計算が合っている子には、途中式を書かせる必要はありません。
むしろ、
「このままでOK!」
「誰かに注意されても気にしないで!」
「自信もっていこう!」
と全力で伝えます。
目的は計算を合わせることであって、途中式を書くことではないですから、余計な口出しをしないようにしています。
結論→途中式を書かなくても計算が合っている子には、余計な口出しはしない(笑)
次に――
「この子にはしっかり途中式を書いてほしいな」と感じる計算ミスが目立つ子についてですが、まずやらない方がいいのが、「途中式の大切さを伝えること」です。
途中式を書かない子に説明から入ると、
「めんどくさいな……」
「押し付けられてる!」
と思われてしまいます。
だから、途中式の大切さを伝えるやり方は得策ではありません。計算ミスが多い子も、最初は自由に自分のやり方で計算してもらいます。
ただし事前に、もし間違えた問題があったら途中式を書いてやり直してみよう! と宣言しておきます。
その結果、計算ミスがなかったら――それはそれでOK!
実際に、途中式を書くのがめんどくさいからすごく気合いをいれて計算する子がいます。
目的は「計算を合わせること」ですから、この子は無理に途中式を書く必要はありません。
計算ミスがある子は――間違えた問題だけ途中式を書いてやり直してもらいます。
そして、次の機会にこれを繰り返します。
やはり、いきなり途中式を書かせることはしません。
「間違えた問題だけ途中式を書いてもらうよ」といって自由に計算してもらいます。
これを根気よく繰り返すと、だんだんと自分から途中式を書いてくれるようになります。
(中には途中式なしのまま計算ミスがなくなる子もいますが、これももちろんOK!)
こんな風にしてぼくは、途中式を書かない子に向き合っています。
「教える」や「指導する」じゃなくて、「向き合う」。これがポイントです。
ゴールは、「計算を合わせること」であって「途中式を書かせること」ではありません。
そこのところを見失わないようにしたいですね。
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